ビカクシダ 札落ち

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2024年に直売所でビカクガチャで札落ちを育てた結果。
名もなき美。
札を失ったということは、名を失ったということである。しかし、名を失うことによって、かえってその存在は己の本性を露わにすることがある。
このビカクシダがそうだ。
整えられた美しさではない。人の理解や分類に収まることを拒むかのように、葉は奔放に伸び、裂け、重なり合い、暗い壁面にその影を刻みつける。そこにはもはや、愛玩される植物の従順さはない。
あるのは、ただ生きようとする意志である。
美とは、必ずしも均整のうちに宿るものではない。時としてそれは、秩序の崩壊の際にこそ、その最も烈しい姿を現す。傷ついた葉先も、乱れた葉姿も、すべてが生の痕跡であり、己が生き抜いてきたことの証しなのだ。
名はない。
だが、その姿には、名など必要としないほどの威厳がある。











